2007/07/24(火)
『 脳機能学者 苫米地英人 』氏の書籍を拝読した。
この方はかなり異端な方で、警察に依頼されてオウム真理教信者の洗脳を解い
たりしている方である。
この方の本で、私が一番印象的だったのは・・・殆どの人が『 世界 』と思ってい
るもの(=広く大きな感覚)が、実はとても小さく狭いものである・・・といった考え
方を示している点である。
よくよく読むと当たり前のことではあるのだが、我々が普段見えている世界は狭い
ものだ・・・という考え方を教えてくれている本である。こういう事を正確にとらえてい
る人や普段意識している人というのは、とても少ないように思われる。
要するに、我々が『 世界 』・・・と聞くと、世界中のことをイメージするし、世の中
で起こっていること・・・例えばイラクで爆撃があった、とかメジャーリーグで誰々が
活躍した・・・とかのニュースを見聞きしたことなどを=世界のこと・・・として把握し
ている気になっている。
しかし、苫米地さんの本を読むと・・・我々が『 把握している世界 』というものは
恐ろしく狭いのだ・・・と言うことが解ってくる。
例えばあなたの知らないところで、あなたの知らない人が、あなたの知らない内
に死んでいたとしよう。当然だがあなたはその人が死んだことは知るよしも無い。
もっと言うと・・・あなたはその人がこの世の中に存在していたことすら知らないの
だ。つまり、それは最初から無いのと一緒。
従って、あなたはあなたの・・・・今、見えているモノや、知っている人とのコミュニ
ケーションや知りうることや起きていること・・・のみが全ての日常であり世界なの
である。
クドイようだがあなたが知らないことはすなわち【 存在しない事 】と全く同じこと
なのだ。
ということは、我々の見えている世界というのはホンの世界中で起こっていること
の極一部の出来事でしかない。
最近の脳機能の解明速度と、コンピューターサイエンスの進歩などを組み合わせ
ていくと・・・本当にマトリックスの様な世界が現実になっても少しも不思議ではな
いと思えてくる今日この頃だ。
我々の視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感全ての感覚を、脳のある部分を刺激
するだけで、実際に体験しているかのように感じることも徐々にできるようになって
来ている。
近い将来、脳だけで生きる人が出てくるのだろうか?そこまでして生きるべきか?
いやぁ・・・めずらしく実に深いテーマをとりあげてしまったで御座るな。
拙者も今後は少しでも自分の世界を広げるべく動いてみるで御座るよ。
あ・・・もし、そこの人・・・拙者と一緒にお茶でもいかが?