2007/02/20(火)
私は頑張っている人が好きだ。本当に頑張っている人を見るとどうしても応
援したくなる。だが、努力を長きにわたって継続することはとても困難なこと
だ。大抵の人は半年とか1年もすると・・・いくらやっても駄目なんだ・・・と自
分から勝手に諦めていく。物事はそんなに簡単にはいかない。甘くはない
のだ。
そう考えると努力するにも才能がいるのだと思う。
昔から・・・『 石の上にも3年 』という言葉があるが、私は最近の諦めの早
い若い人達に対してこの言葉を贈りたい。この言葉は、3年間一点に集中
してしたたり落ちる水滴が、どんなに硬い石にも穴を開ける・・・という事を表
したものだ。半年や1年ではビクともしないが、3年間同じ事に集中すれば、
努力が光ってくるというものだ。
3年間ひとつの事に全力で取り組んで、それでも結果が全く出ないのであ
れば余程その仕事に向いていないということだ。その場合には自分に合った
他の職を探すのも悪くはない。だが、多くの人はまず前提として・・・全力で
取り組んでいない。
才能のない我々が、才能のある人達に追いつき追い越そうと考えた時、才
能の無い者が手を抜いていて追いつける道理がない。
最低限、弱音を吐いている暇が無いくらいに目の前の仕事に集中するべき
だ。
ただし、ここでとても重要なファクターになるのが「 努力の方向性 」というも
のだ。
方向性を誤れば当然だが、いくら努力しても結果には反映されない。
もし、今のあなたが全力で取り組んでいるのに結果がちっとも出ないという
事であれば、おそらく努力の方向性が違うのだと気付かなければならない。
では、方向性の誤りを正すにはどうしたら良いのか?答えはとてもシンプル
だ。
「 結果を出す為の最短距離を走っているかどうか?を考えるだけ。 」
多くの人が陥るのが、結果に直結しない【 ムダ 】なことを一生懸命やっ
ている。だから本当に必要な結果を出すのに最も重要なことをやる時間が
ない。そこまで手が回らないのだ。これでは本末転倒である。
あなたの仕事において、ゴールは何か?どうすれば成約となるのか?を考
え、最も短い成約までのパターンを考えてみよう。
例えば自動車のディーラーであれば、①展示会にお客様が来て、②お客
様の興味のある車(ニーズ)を把握し、③その車を効果的に紹介する。④
その次に商談となり⑤YESかNOかの結果がわかる。この様な成約まで
のパターンを考え、まずは分母を最大限に増やす努力をしなければ、最終
的に成約になる確率は低くなる。
・・・では、この場合。今結果が出ていない人が最もやるべき事( =努力
すべき事 )つまり努力の方向性は何かと言えば、とにかく展示会に来て
もらう人の数である分母を増やすことだ。本来はココに集中しなければな
らない時なのに、車の機能や性能、はたまたお客様DATAに余分なコメン
ト等を書く事に多くの時間を費やしたりしている。1番やらなければならない
事をやっていないから、どんなに努力しても結果が出ない。これは努力して
いる本人にとっても、とても辛い事だと思う。
つい先日の日経新聞の書籍の広告欄に、株式会社武蔵野の小山昇社長
の本が紹介されていた。私は小山社長についてあまり知らなかったが、こ
の本の広告文の一文に、とても目を魅かれた。
それは「 会社に仕事をしに行く・・・という人は会社に来る必要はない。」
という文章だった。面白いことが書いてあるなと思い・・読んでみると更に
「 会社は結果を出すところであって、ただ単に仕事をしに来るという人は
必要ではない 」という内容が続く。
最近、日本のホワイトカラー(=事務系職員)の生産性の低さが取りざたさ
れているが、小山社長はきっと「 自分に与えられた業務をただ処理して
満足している=仕事をした気分になって会社に居られるのは迷惑だ 」と
言いたいのだと思う。
事務系であっても、その日に出したい結果は必ずある。もしそれが決まっ
ていないのであれば、それは「 仕事をしに行く 」という考えに陥っている
と認識しなければならない。
『 会社は結果を出しにいく場である。 』 実に心に響く真実を捉えた言
葉である。
・・・かの発明家トーマス・エジソンもこう言っている。
【 成功するかしないかは・・・99%の努力と1%の才能で決まる 】と。
努力できると言うのも才能のひとつだ。だから、どうせ同じ努力をするの
であれば、とにかく結果を出す為の最短距離を行きたいものである。