« 『 成功も失敗も自分次第 』 | メイン | 働く環境 »

ベンチャーで働く意味

                                     2007/04/20(金)


当社のような規模の小さくて、社歴もスタッフも若い会社やベンチャー企業で
働くことの意味とは何だろうか?

普通に考えると給料も休日も勤務時間も安定している大企業や公務員の方
が言い方は悪いが「 ラク 」そうである。

ある雑誌で、六本木ヒルズに入居しているベンチャー企業の実態。とかいうタ
イトルの記事が載っていたが、あるベンチャー企業で働く人達の愚痴?を
インタビューした内容の記事には、要約するとこんなことが書いてあった・・・。

安い給料で長時間働かされて休日も返上している時も多々あり、福利厚生も
薄い、全然給料も上がらない。正直こんなはずでは無かった・・・などという事
が書いてあり、私は思わず笑ってしまった。

以前のブログで人生は選択の連続で決まる・・・という内容のことを書いたが、
会社は強制的にスタッフを収容所のごとく働かせている訳ではない。その人が
その会社を自分で選んだからこそ・・・実際にそこで働くことがデキているのだ。

もう少し解りやすく言うと、ベンチャー企業という「 可能性 」に賭けてリスクを
承知の上で、自分の急激な成長や若くして高額な報酬、ポジションを得ようと
思って入社して来ているハズだ。

もし、そうじゃない・・・という人は、間違った選択をしているので、サッサとその
会社を辞めた方がいい。理由は、ベンチャー企業とはそもそもそういう人が入
社するところだからだ。

キッチリ定時に終了して、与えられたことだけをやり、休日も完璧にとりたい。
という人は、絶対に公務員になるべきだ。(最近では公務員も良く選ばないと
成果に連動した評価を採り入れているところもあるので確認は必要だが。)

もちろん、ごくわずかだが公務員の中にも自分で考え、行動し、成果を叩き
出している人もいるが、公務員の評価体制自体がそういう人用には出来て
いないので、いくら頑張っても評価されない場合が多い。だから結局そういう
デキル人材から順番に民間の実績評価が得られる会社に出て行ってしまう
のが現状だ。

証拠に、市役所などで20代で部長級に昇進している人は果たしているだろ
うか? 20代で年収1000万円を超えている人はいるだろうか? 私は公務
員で、そのような人がいるとは未だに聞いたことがない。

部長と言うと、50代か60代が普通である。年収も公務員の若い人の年収は
頑張っている人であっても大して上がっていない。ベンチャーでは【 デキル
人に成長すれば 】1000万円超など当たり前のレベルである・・・現にわたし
程度であっても公開企業で実際にはそれが出来ていたから間違いない。

今、国会では天下りが問題になっているが、役人=公務員も同じで、デキル
人から早々に売れていく(=民間企業に引っ張られる)。だから、最後の方
まで残っている人達(公務員という特権にしがみついている人達)は年齢を
追うごとに民間でも雇ってくれるところが無くなっていく。(高給で使えない人
を雇いたいと考える企業は少ないから当たり前だが・・・) だから、自分たち
で天下り先を確保しておかないと、最終的に自分たちを雇ってくれるところが
無くなってしまうのである。 今の国会を見ていると「 彼らは必至に高いお金
で雇ってくれる企業を確保したいんだなぁ 」・・・と、あきれてしまう。

結論を言うと・・・ベンチャー企業で働く意味とは、若くして大きく成長すること
ができることだ。なぜ?できるか?と問われれば・・・ベンチャー企業や若い
会社には、大企業や公務員が普段働いている場所に・・・


        【 当たり前にあるべきモノ 】が無いからだ。


例えば【 人 】。私が公開企業に勤めていた頃は、必要なセクションは全て
揃っていて、何か必要があれば必要なセクションから連絡が自動的に来たり
こちらから問い合わせれば、必要なセクションが丁寧に応対してくれていた。

例えば、引越しやら入社の手続きなどが発生すると、庶務課や総務部などが
必要な書類や手続きを速やかに行ってくれてとても便利だったが、ベンチャー
ではそうはいかない。

人が不足している為、社員にそのような変化や変更手続きが必要になると、
担当の人間1人に対して通常業務にプラスし、いくつもの手続きをこなすこと
になる。従って担当者本人はその手続きが増えた分、仕事が増え、結果・・
帰りが遅くなったり、期限に間に合わなければ休日にまで会社に出てきて
処理したりしなければならない。

    正直、ベンチャーの現状はその繰り返しの毎日だと言える。

そういう事実だけをとらえると、冒頭に紹介した雑誌記事もあながち嘘ではな
いのかもしれない。

だが、何度も言うが・・・ベンチャー企業とはそもそもそういうところなのだ。

無いものだらけだからこそ、何人分もの役割をたった1人でこなさなければな
らないのだ。 実はそこにこそ【 若くして成長できる理由が存在している 】

昔の人は実に現実に則した言葉を残しているものだ・・・。


    『 若いうちは苦労というモノを、お金を払ってでもしなさい 』 


これは自分の観てきた実体験から、真実であると断言できる。核家族化が進
んで、このような大切な教えを話してくれる家庭も無くなった・・残念だ・・・。

もう察しはついたと思うが・・・大企業や公務員なら専門のセクションがあり、複
数の専門担当者がそれぞれ処理してくれる仕事を、たった1人で処理していれ
ば・・・そりゃあ、成長するってもんでしょう。そして、帰りも遅くなるのが当たり前
だ。そこを・・・都合よく・・・早く成長もしたいが、早く家にも帰りたいし、休日はゆ
っくりと遊んでいたい・・・なんて、人生そんなに都合よくは出来ていない。

物理的にみて成長に必要な時間というものは、どうしても相応にかかるものだ。
近道はない。

これも以前のブログで紹介したが・・・『 何かを得ようと思ったら、何かを捨てな
ければならない 』これは、自分を急成長させるには覚悟が必要だと言っている
ようなものだ。

その覚悟が無い人が、雑誌で・・・「 入ってみたらこんなハズでは無かった 」
なんて・・・ついつい言ってしまうのだろう。

ベンチャーでは、働いた時間では評価されない。全て実績評価だ。だから・・・
どんなに頑張って働いても、結果が出なければ昇進も、給料UPも望めない。

従って【結果を出す為にどうしたら良いか?】を自然と考える様になるのである。

人間の成長とは、体を動かし(=行動し)、自分で工夫する(=考える)ことで
初めて得られるものだ。いくら頭で考えていたって行動しなければ、そこからは
何も生まれない。

将来、素敵な家に住み、経済的に何ら不自由なく生活でき、家族や両親にも
楽しい潤いのある生活をしたい・・・と願っても、成長への努力を怠っている人
には、永遠にそのような目標に到達することはない。

ベンチャーとは、若いうちに高い目標を叶えたい人にとっては、とても良い環境
が整っていると言えるが、のんびり、競争もしたくないし、普通に生活できれば
私は充分です・・・と言う人には向いていないし、厳しい環境でしかない。

何を選択するのかは、あなた自身が決めることだ。会社が決めることではない。

冒頭のインタビューで・・・

安い給料で長時間働かされて休日も返上している時も多々あり、福利厚生も
薄い、全然給料も上がらない。正直こんなはずでは無かった。

・・・と、話している人は、長時間働けば給料が上がると信じているのだろうし、
そもそもベンチャーに福利厚生を求めるのは筋違いである。結果を出せていな
い状態では給料は上がらないのが当たり前だ。

だから、どうして結果が出ないのか?を考えるところに成長があるのだが・・・

いやはや、よもや当社のスタッフたちは、この辺りはモチロン理解していると
信じたいものだが・・・。

ま・・・まさかっっっ? 

このインタビューに答えている人って・・・ウチのスタッフじゃあ無いだろうね?

考えただけで恐ろしい・・・というか本当にそうだったら言葉も無いが・・・今度
恐る恐る聞いてみることにしよう。

あ・・・ウチ六本木ヒルズじゃないから違うに決まってるか・・・良し良し。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2007年04月21日 09:40に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「『 成功も失敗も自分次第 』」です。

次の投稿は「働く環境」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。