2007/04/13(金)
近頃、同業ライバル会社がポツポツと会社をたたんでいる。 我々のオフィス
機器業界も淘汰の時代に突入したと言える。つい先日も一時期はスタッフ数
1000名超のビジネスホン(=業務用多機能電話機)販売会社が倒産した
ばかりだ。
従業員が1000名だろうと10名だろうと、倒産する原因はただ1つだ。
儲からない会社は倒産する。儲からない会社というのは、イコールお客様に
選ばれていない会社と言える。
同じ業界の上場会社も例外ではない。私が以前勤めていた公開会社も、私
が入社した当時の株価と比べるとおよそ20分の1の価格に急落している。そ
の他の大手販売会社も大変苦しい状況だということが、ネット上に公開されて
いる決算書をみると手にとるように解る。
こういう状況下で生き残るためには、不採算事業のすみやかな切り離し・・・
事業の縮小。スピーディーなリストラ。業態変化などの施策を早急に実行
していかなければ、このうねりの大きい時代を生き残ってはいけない。
私が思うに、スタッフ数が多い会社ほど、小回りが利かないので、改善する
為の施策をスピーディーに行うのが難しいようだ。
会社を経営していると、このような業界の大きなうねりの中でもまれること
がこれから何度もあるのだろう。当社は創業6年程度の会社なので、ここま
でインパクトのあるうねりを経験するのは初めてだが、良いときも悪いとき
も経験していかなければ、その時の対応(=経営の舵取り)が正しかったの
かどうかは解らない。その時の判断が正しかったかどうかは、大抵の場合、
アトになってからでないと解らないのだ。
創業当初の私の考え方は、とにかく会社を早く大きな(=スタッフ数の多い)
会社にしたくて仕方がなかった。今から振り返ると、自分のエゴのせいで大
変ムダなコストも使ってしまったし、大分遠回りしてしまった気がする。
今は、大きな会社であろうとなかろうと、兎に角儲かっている会社にしたい
・・・と心から思う。大きな会社であっても、全体としての利益が出せなけれ
ば、最終的には潰れてしまうからだ。小さくても、儲かっている会社は、楽
しい事業運営ができるが、明日の資金繰りにも追われまくっている会社は
そこで働くスタッフも経営者もやがて疲弊していってしまう。それは悲しい。
もし、これから会社を開こうと考えている人がいたら、私はこうアドバイス
したい。会社を大きくする時には、絶対に余裕利益の中からのみで出来る
範囲内で徐々に行うべきだと・・・焦る必要など全くないのだ。
若い頃?創業当初の頃はどうしても、一気に会社を大きくしたい・・・とか
スピードを重視したい気持ちが大きく出てしまうからキケンだ。もちろん、
目の前の利益よりも市場のシェア獲得を最優先する場合も会社によって
はあるのだが、そういう場合を除いては、自分の力の範囲内で投資を行う
ことが生き延びてチャンスに備えることができる唯一の方法だと私は思う。
こういうことが6年前にわかっていたら・・・もっと上手な経営が出来ていた
であろうが、これからスカイオフィスが結果を出すことで、そういった事も含
めて成長できたのだから、全部必要な要素だったと言えるようにするつも
りだ。
このように考えてみると・・・企業経営とは船の航海のようなものだとつくづく
思えてくる。
スカイオフィスも、目的に地に着く迄には様々なトラブルや、乗組員の負傷
、天候の変化や海の荒波にさらされる。しかし、そういったことを一つ一つ
乗り越えて行くことができなければ、船は沈没してしまうのだ。
当社はまだ小さな船だが、春から新しい乗組員も増員した。彼らの力をう
まく引き出し、しぶとく、強く、そして確実に目的地に近づいていけるよう、
頑張りたいと思う。
だがしかし、知っている船が消えていくのは何とも偲びがたいものだ・・・。
我々はそれでも、全速前進。 面舵一杯で進む。